初心者向け女装メイク入門 ポイントメイク1
いよいよポイントメイクです。一般に目立たせたいのは目と口です。逆に鼻は極力目立たせたくないものです。特に鼻というのは男性的に見える最大のポイントですから、大切なパーツに目がいくように工夫したいです。目と口を目立たせ鼻を隠す、が基本です。
目と口がポイントだからといって、両方にベタベタのお化粧をしてしまうとどぎつくなります。どちらかに重点を置いた方が自然に見せられます。初心者はまずアイメイクをきちんとこなせるようにした方が良いでしょう。女は「目力」です。
アイシャドウ
目の周りに陰影をつけて、目をはっきり見せるポイントメイクです。一般的なやり方は、アイホール全体(図参照)に薄い色、まぶたの際の所に濃い色を使ってグラデーションを作ります。同系色の濃さの違う色で陰影を付けるのが基本です。違う色を持ってくるやり方もあるのですが、上級者向けなので今回はパスしましょう。

さて、問題になるのが色です。初心者はついつい青などのはっきりした色を選びがちです。確かに青系のアイシャドウはキリッとした清潔な印象を作ってくれます。しかし第一に、青というのは元々肌にない色ですから、浮き過ぎて失敗してしまう確率が小さくありません。第二に、ややキツめに見せる色ですから、女装メイクの場合はお勧めしたくありません。
手を付け易いのは、暖色系の肌に近い色です。イエローやブラウン系でグラデーションを作るのが安全です。どうしても青系が使いたければ、紫ぎみのものにした方が良いでしょう。
いずれにせよ、アイホール全体に使うシャドウカラーは薄い色を淡くのせるだけです。「もうちょっと濃い方がいいかな?」などと思っていると、京劇のようなメイクになってしまうことがありますので、なるべく明るいところでチェックしてやり過ぎにならないよう注意して下さい。
眉山の下にアイホールより一段明るい色でハイライトを作ります。眉山の下は暗めの色を入れて鋭く見せる方法もあるのですが、男性の場合は明るくして柔らかい印象にした方が良いでしょう。パーリーな白をわかるかわからないかくらいにぼかして入れるのもお勧めです(やりすぎないように!)。
最後に、逆に目の下の鼻側の際の部分に、細ーく明るい色を入れるやり方もあります。別に入れないでも良いのですが、淡い白やグリーンなどを微妙に入れると、目を大きく見せることができます。ただし、これは本当に微妙で、ちょっとでも行き過ぎると「メイクしてます!」という感じになってしまうので加減が大切です。
アイシャドウの分類からはやや外れますが、このハイライトを黒目の下、ほお骨の上あたりに薄く薄く入れるやり方もあります。うまくやると、目のくぼみを隠せて明るく女性的に演出できます。
メイク全般に言えることですが、加減すること、それから色のハッキリさに頼らないことです。まだアイラインやマスカラなどのステップが残っていますから、シャドウだけでキメようとしないことが大切です。

Christian Dior 5 Color Eye shadow
幾何学模様のように5つの色が配されたディオールのロングセラーアイシャドウ。繊細で質のよい超微粒子シルキーパウダーが、見たままの発色、つきの良さ、ロングラスティングを実現。
隣接する3色の組み合わせがベストですが、5色ともどんな組み合わせでも使えます。非常に人気のあるアイシャドウです。

Clinique Pair of Shades Eye Duo
使いやすく、相性のいい2色の組み合わせ。自然に美しく発色し、目元の印象を深めます。きめ細かな粒子だから、粉っぽさもなくなめらか。まぶたにすっと馴染みます。
シーシェルピンクが使いやすくて人気です。
似合う色を見つけるのには、最終的にはやってみるしかありません。試行錯誤するのも綺麗になるステップですから、決して無駄ではありません。「この色はわたしには合わない」といったことが確認できるだけでも収穫です。そんな失敗の積み重ねでみんな上達していくのです。
アイシャドウ用のブラシも必要になります。ベース用のシャドウブラシとポイント用のチップの二つは最低限持っておいた方が良いでしょう。特にチップは指ではうまく代用できません。パレットに付属していることもあります。


チークブラシなども必要になるので、いっそセットで揃えてしまった方が良いかもしれません。本格的になると結局色々欲しくなりますし、お化粧道具が並んでいる様子というのはとても幸せな気持ちになるものです。

アイライン
アイラインは、あまり目立たせたくない時はシャドウの前に入れます。はっきりさせたい時は後に使いましょう。ペンシルとリキッドの二種類があり、筆ペンタイプというのもあります。慣れるとリキッドの方が自由度が高くはっきり入れやすいのですが、はじめはペンシルの方が良いかもしれません。色は濃いめのブラウンくらいが柔らかくてお勧めです。
まぶたの際にそって縁取りするように線を入れていきます。ギャル系などでは目の外まで釣り上げるように書きますが、キツい感じになるので控えた方が良いでしょう。黒めの上をはっきり描くと、優しい印象になります。
また、鏡を下に置いて指でやや上瞼を持ち上げるようにし、睫の生え際をペンシルで埋めていくのも有効です。ちょっと難しいですが、慣れてきたらトライしてみて下さい。

柔らかく書きやすいアイライナー。

最近話題のジェルで描くボビイブラウンのアイライナー。中級者向けかも。

筆ペンタイプならコレ。初心者でも使い易いです。
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